一言で鍼治療と言っても、治療法には様々な種類があります。
治療を目的とした鍼治療では、経絡と呼ばれる気・血の通り道のうえにあるツボ(経穴)を鍼や灸で刺激する、中医学(東洋医学)を基にした治療法。
トリガーポイント療法とよばれる、筋繊維や腱・骨膜などに形成された痛覚過敏部位に対して外科的な処置をする治療法。
低周波鍼通電療法(鍼パルス)と呼ばれる、打った鍼に電気を流し生体組織に刺激をあたえる治療法など実に様々です。
他には、女性誌などでも取りあげられている美容を目的とした美容鍼灸。こちらは細胞を鍼で刺激することにより、ターンオーバーを促します。
鍼がカラダのなかに入るのをイメージすると「痛そうだな…」「大丈夫かな‥」と想像されることでしょう。その気持ちはよくわかります。
鍼治療に使われる鍼の形状について少し解説します。
鍼の先端はとても滑らかに加工されており、一番細いもので直径0.1㎜という極細な鍼が使用されています。例えるなら蚊の針ほどの細さです。
私が実際に使用している鍼は、シリコーン油がコーティングされており、カラダに刺したときの抵抗感は少なく、患者様のカラダへの負担は少ないのが特徴です。刺さった瞬間の痛みはほとんど感じないでしょう。
治療中にジ~んとした、響きのような感覚を感じることがありますが、これはとても重要な感覚です。
これを人によっては「痛い」「痛気持ちいい」「心地よい」などと例える方がおり、感じ方は人それぞれです。鍼の太さや刺す深さ、鍼の治療経験、その日の体調でも感じ方は違ってきます。
一言で鍼灸といっても、複数の治療法が存在し、治療院によって特徴も様々です。自分に合いそうな治療院を見つけてみてください。
最後に感染症のリスクについてお話します。
いまは多くの治療院で、ディスポーサブル鍼といって一人に一回使用したら捨てる鍼を使っているのでエイズやウイルス性肝炎など、血液感染のリスクはありません。