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更年期にあらわれるさまざまな不調。間違えやすい病気は? 誰にでもあらわれる? いつまで続くの? |基礎知識②

更年期には、こんな不調があらわれる

更年期には、さまざまな不調(症状)があらわれることがあります。
よくある不調は

【血管運動神経症状】 のぼせ、ほてり、発汗
【精神神経症状】 イライラ、睡眠障害、うつっぽい、不安感
【頭の症状】 頭痛、頭が重い、耳鳴り
【末梢神経系の症状】 手足のしびれ、こわばり
【運動器系の症状】 肩こり、腰痛、関節痛
【生殖器系の症状】 頻尿(トイレが近い)、尿もれ、性交痛
【皮膚の症状】 乾燥する、かゆくなる
【消化器系の症状】 のどの違和感、おなかが張る、便秘
【循環器系の症状】 動悸、息切れ
【全身・その他の症状】 だるい、疲れやすい、冷える、めまい、ふらつき、ドライアイ、目の疲れ、ニオイが気になる、もの忘れが多くなる、指が太くなった、太りやすい
〈女性ホルモンの低下が原因でおこる症状〉 高コレステロール血症、骨粗しょう症

などがあげられます。このなかでも、のぼせ・ほてり・発汗は更年期症状の代表格のような不調で、ほてりはホットフラッシュともよばれ、誰もが知っている不調ではないでしょうか。また、日本人女性には肩こりや睡眠障害が出やすいという傾向があります。
不調は一つとはかぎらず、複数出る場合が多く出かた、つらさは十人十色というのが特徴です。

更年期症状と間違えやすい病気

更年期症状と間違えやすい病気には、甲状腺や脊髄の病気があり、単純に更年期障害と自己判断で診断してしまうことは注意が必要です。
甲状腺の病気について少し解説します。甲状腺は新陳代謝や成長にかかわるホルモンを分泌します。甲状腺ホルモンが過剰にでた場合は、のぼせ・ほてりに似た症状があらわれますが、これはバセドウ病と呼ばれています。

反対に甲状腺ホルモンが低下した場合は、だるさ・疲れがあらわれ、こちらは橋本病となります。のぼせ、だるさなどは更年期症状でもみられるので、しっかりとした鑑別診断が必要です。

更年期症状は誰にでもあらわれる?


更年期症状はすべての人にあらわれるわけではありません。「私はありませんでした」という方は上手に更年期を過ごされたのだと思います。
しかし、女性ホルモンの低下は誰にでも必ずおこります。加齢による身体の変化、ライフスタイルの変化もあるでしょう。更年期症状はさまざまな原因の総合的な結果とお考えください。

更年期障害になりやすい方は、まじめで几帳面な方、いわゆる頑張り屋さんです。いろんなことを考え過ぎてしまうタイプの方も。ただただ我慢してしまうと、症状は悪くなってしまうので、自分に合った上手なケアを見つけて欲しいですね。

更年期症状はいつまで続くのか?

更年期にはきちんと終わりがくるので、安心してください。
しかし、1回のカウンセリングだけですぐ良くなってしまう方から、10年経過してもなかなかホルモン補充をやめられないという方まで、千差万別です。原因因子となることを上手に改善しながら、日々の暮らしが問題なく過ごせるように、主治医の先生を良きヘルスケアアドバイザーにして上手に乗り切ってほしいものです。

【教えてくれた先生】
善方 裕美先生

詳しい経歴や治療にかける想いはコチラ

【資格】

医師

【所属】

よしかた産婦人科

横浜市立大学附属市民総合医療センター

女性ヘルスケア外来担当

【書籍】

『最新版 だって更年期なんだもーん 治療編』(主婦の友社)ほか

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